お歳暮

2024.04.09

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お歳暮のお礼状の書き方は? マナーと文例を紹介

お歳暮をもらった際、お礼を伝える方法に迷う方もいるのではないでしょうか。
相手へお礼を伝える場合は、お礼状を書いて送るのが丁寧な方法と考えられています。

お礼状を送る際は、送るタイミングや書き方など一般的なマナーがあります。
また、個人宛や法人宛など送る相手によっても書き方が異なるため、注意が必要です。
この記事では、お歳暮を受け取った際のお礼状の書き方や文例を紹介します。

お歳暮の詳細については、こちらのページで解説しています。

お歳暮のお礼状に関するマナー

お歳暮を受け取った際は、受け取った旨の連絡とお礼を伝えるために、お礼状を送るのがマナーです。
相手との関係性によっては電話やメールでお礼を伝えることもありますが、お礼状を送るほうが丁寧とされています。

ただし、マナーを間違えてしまうと失礼に当たり、相手の気分を害してしまう恐れもあります。
ここでは、お歳暮のお礼状を送るうえでの大切なマナーについて解説します。

お礼状を送るタイミング

お礼状は、お歳暮を受け取ったらすぐに送るのがマナーです。
遅くとも3日以内に送るのが好ましいといえます。

何らかの理由でお礼状を送るのが遅れてしまった場合は、お詫びの一言を添えることが望ましいです。
ただし、遅くなったからといって年賀状にお詫びを添えて送るのは失礼に当たるので注意が必要です。

お礼状の形式

お礼状の形式は手書きの『縦書きの封書』が丁寧とされています。
これはお歳暮だけではなく、お中元の場合も同様です。この形式でお礼状を送ることで、より丁寧な印象になります。

特に、取引先や目上の方には、縦書きの封書が好ましいです。
親しい関係の親戚や友人などには、横書きの手紙やハガキ、メールでお礼を送る場合もあります。
相手との関係性や親密度に合った形式でお礼を伝えましょう。

お礼状の構成

お礼状は5つの構成で成り立っています。ここからは、構成内容について詳しく紹介します。

1.頭語

頭語は相手への敬意を表す言葉で『拝啓』『拝呈』『謹啓』などを指します。
相手に合わせて適切な言葉を選ぶことがポイントです。
お礼状の締めくくりに使用する結びの言葉とセットで使うため、組み合わせには注意が必要です。

2.時候の挨拶

時候の挨拶は季節を表す言葉です。この一言には文章全体をまとめる役割があります。
お歳暮の場合は『暮秋の候』や『歳末の候』などの言葉で始めるのが一般的です。

これは、普段の会話で使う「寒くなってきましたね」「もうすぐ年末ですね」などと同じ意味を持ちます。
親しい友人や親戚など、関係性によっては会話と同様に「寒い日が続きますが」というように砕けた文章でも問題ありません。

3.お礼の言葉

お歳暮をいただいたことへの感謝の気持ちを丁寧に伝えます。
いただいた品物についての感想や「家族も大変喜んでおります」といった一言を添えるのがおすすめです。
具体的に記載することで相手への感謝をより一層伝えることができます。

4.相手の健康を気遣う言葉

お歳暮を贈り合う時期は、寒さが厳しく体調を崩しやすい時期です。
寒さに加え、この時期は忙しく過ごしている方も少なくありません。
結びの前に一言、相手の体調を気遣う言葉を入れることで相手を想う気持ちが伝わります。

5.結びの言葉

最後は結びの言葉で締めくくります。
結びの言葉は、最初に記載した頭語に合わせた言葉を使用するのがマナーとされており、頭語と同様、相手への敬意が込められている言葉です。
頭語に『拝啓』を使用した場合は『敬具』、『謹啓』を使用した場合は『謹言』で締めくくります。

お礼状の書き方と文例

ここからは、実際にお歳暮のお礼状を書くときに使える文例を紹介します。
文例はテンプレートとしても使用可能です。
お礼状は送る相手が個人・法人など、関係性によって書き方が異なります。
また、送り方も封書・ハガキ・メールとさまざまです。

お礼状を送る相手や送り方の違いに合わせて、それぞれの文例を紹介します。

個人宛に送る場合

個人宛にお歳暮のお礼状を送る場合、縦書きの封書が基本です。
親しい間柄の親戚や友人であれば、イラストの入ったハガキや便箋を使うと喜んでもらいやすいといえます。
イラストを入れるときは無料のテンプレートやフリー素材を参考にするのもおすすめです。

個人宛に封書・ハガキで送る場合の文例

拝啓
寒さ厳しき折、皆様にはお変わりなくお過ごしのこととお喜び申し上げます。
さて、この度はお心のこもったお品をいただき、誠にありがとうございました。
いつに変わらぬお心くばり、恐縮に存じます。
まだしばらくは厳しい寒さが続きますが、ご自愛のうえ、幸多き年を迎えられますようお祈りいたします。
略儀ながら書中にてお礼申し上げます。
敬具

令和〇〇年〇〇月〇〇日
〇〇〇〇

個人宛にメールで送る場合の文例

件名:お歳暮ありがとうございました
〇〇〇〇様

このたびは△△を送っていただきありがとうございました。
毎年のお心遣いに感謝しております。家族も大喜びです。
年末に向けてますます忙しくなりますが、お互いに体調を崩さないようにしましょう。
取り急ぎお礼のみにて失礼します。
ありがとうございました。

〇〇〇〇

法人宛に送る場合

法人宛にお礼状を送る場合は、封書を用いて縦書きで書くのが望ましいとされています。
ハガキで送る場合は、文面を第三者に見られても問題のない内容にすることが必要です。

また、ビジネスシーンでも親しい間柄の上司や取引先に送る場合や、すぐにお礼を伝える必要のある場合はメールでお礼状を送ることもあります。
メールの場合は封書と比べて素早くお礼ができるため、お歳暮を受け取った当日にはお礼を伝えることが好ましいです。

個法人宛に封書・ハガキで送る場合の文例

拝啓
歳末の候、貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、この度は結構なお歳暮をご恵贈いただきましてありがとうございました。
御芳志誠に有難く、厚く御礼申し上げます。
甚だ略儀ながら、書中をもちまして御礼申し上げます。
敬具

令和〇年〇月〇日
〇〇株式会社
〇〇〇〇(自分の名前)

法人宛にメールで送る場合の文例

件名:お歳暮のお礼状

〇〇株式会社
(役職)〇〇〇〇様

拝啓
大雪の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
師走の賑わいにおかれましては、ますますお忙しいことと存じます。
さて、この度はお心尽くしのお歳暮の品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
社員一同大変ありがたく頂戴しております。
僭越ではございますが、会社を代表しまして心より感謝申し上げます。
弊社がお世話になった一年に、こうしたお気遣いを賜り、厚く御礼申し上げます。
寒さが厳しさを増す時節、貴社におかれましてもどうぞご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
メールにて恐縮にはございますが、お礼かたがたご挨拶申し上げます。
敬具

〇〇株式会社
〇〇〇〇(自分の名前)

個人宛のお礼状を代筆で送る場合

お歳暮のお礼状を代筆することに問題はありませんが、いくつか気を付けるべき点があります。

例えば、妻が代筆する場合、差出人は夫の名前を記載します。その際、縦書き・横書きの向きに合わせて適切な位置に小さく『内』と書きます。女性が使う結語の『かしこ』は代筆の際は使用しません。

妻が代筆する際に『内』を書く位置

お礼状の向き 『内』を記載する場所
縦書き 夫の名前の左下
横書き 夫の名前の右下

妻が代筆をする場合の文例

拝啓
師走の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、この度は結構なお品をいただき、ありがとうございました。
いつもお心にかけていただき恐縮に存じます。
寒さはこれからが本番でございます。皆様どうぞご自愛くださいませ。
略儀ながら、書中をもちまして御礼申し上げます。
敬具

令和〇〇年〇〇月〇〇〇〇 内

お礼状を送れないときはどうする?

お歳暮を送ってくれた相手にお礼状を送ることは大切なマナーですが、場合によってはすぐにお礼状を送るのが難しいこともあります。
「仕事が忙しい」「体調がすぐれない」など特別な事情がある場合は、電話やメールでお礼を伝えることが好ましいです。

丁寧な方法はお礼状を出すことですが、難しい場合はお歳暮を受け取ったお礼をできるだけ早く伝えることを心がけましょう。

お歳暮のお返しは必要?

お歳暮は、日頃の感謝の気持ちを伝えるために送るものであるため、お返しを贈る必要はありません。
お礼状だけではなく、どうしてもお返しの品物を贈りたい場合は、受け取った品物と同額以下のものを選ぶことがマナーとされています。

相手から受け取った品物より高額の品物を贈るのは失礼に当たります。
お返しを贈る場合は、年内なら『お歳暮』、年明けの松の内が過ぎてからは『寒中御見舞』で贈るのが望ましいです。

お歳暮を受け取ったらできるだけ早く感謝の気持ちを伝えよう

お歳暮を受け取った際は、受け取った報告とお礼をできるだけすぐに相手に伝えます。
相手にお礼を伝えるには、手書きのお礼状を送るのが丁寧な方法です。

お礼状は、送る相手によって送り方や書き方など押さえておくべきポイントが異なります。
お礼状を送る際のマナーをしっかりと把握し、相手に失礼のないように作成することが必要です。

お礼状でお歳暮を受け取った喜びと感謝の気持ちを素直に表現し、できるだけ早くお礼を伝えましょう。