お中元

2024.03.05

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初盆にお中元を贈るときのマナーや地域ごとの違い

初盆にお中元を贈ってもよいのか迷った経験のある方も多いのではないでしょうか。初盆にお中元を贈ることに問題はありませんが、贈る際は相手の失礼にならないようにマナーや品物の選び方に注意することが大切です。

この記事では、初盆にお中元を贈る際のマナーや地域によって異なる初盆の迎え方について解説します。

お中元に関する詳細はこちらのページで解説しています。

初盆はいつ?

初盆は、故人が亡くなってから四十九日後(忌明け後)、初めて迎えるお盆のことです。地域によっては新盆とも呼ばれます。四十九日より前にお盆を迎える場合、初盆は翌年に持ち越しとなります。

お盆の期間は一般的に8月13日(迎え火・盆の入り)から16日(送り火・盆明け)ですが、地域によって異なります。一部の地域では、旧暦の7月13日~15日(旧盆)、新暦の7月13日~16日(新盆)をお盆の期間としています。

初盆は通常のお盆と異なり、故人の魂が初めて迎えるお盆です。そのため、親族だけではなく、故人と生前親しかった友人や僧侶を招き、より丁寧に迎えるのが一般的です。

また、故人が亡くなった日から1年ほどの期間を喪中といいます。喪中は故人の冥福を祈り、お祝いや派手な行事を避け、慎ましく過ごすのがよいとされています。

喪中にお中元を贈る際の詳細は、こちらで解説しています。

初盆にお中元を贈るタイミングとマナー

お中元はお祝い事ではなく、日頃お世話になっている方へのお礼として贈ります。そのため、初盆にお中元を贈ること自体は問題ありません。

ただし、お中元を初盆に贈る際はタイミングとマナーに十分に気を付ける必要があります。通常のお中元と同様、相手の住む地域に合わせてお中元を贈ることができるように下調べをしておくことが大切です。

なお、お中元の渡し方についてはこちらのページで解説しています。

初盆にお中元を贈る際の適切な時期

初盆の場合でも、通常のお中元と同じ時期に贈って問題ないとされています。一般的に、お中元を贈るタイミングは相手の住む地域に合わせます。

【地域別】お中元を贈る時期

地域

お中元を贈る時期

東北・関東
7月1日~15日頃
北陸
金沢を含む都市部 7月1日~15日頃
能登を含む一部地域 7月15日~8月15日頃
北海道・東海・関西・中国・四国
7月15日~8月15日頃
九州
8月1日~15日頃
沖縄
旧暦の7月13日~15日
旧暦に基づくため毎年異なる

一部例外もあるため、事前に相手が住む地域のお中元の時期を確認しておくことをおすすめします。

自分または相手が喪中の場合は、忌日から四十九日(神式の場合は五十日)に当たる忌中の期間を避けてお中元を贈るのがマナーとされています。また、お中元の時期を過ぎてしまう場合は、暑中見舞いや残暑見舞いとして贈ることも可能です。

お中元の時期については、こちらのページで解説しています。

のしや水引の有無

通常、お中元を贈る際は真ん中に紅白の蝶結びの水引が付いたのしを使用します。初盆や喪中にお中元を贈る際は、紅白の水引やのしの書かれていないかけ紙を使用しましょう。

白無地の奉書紙や白い短冊に『お中元』または『御中元』と表書きをします。

かけ紙と表書きの例

項目

かけ紙

表書き

通常のお中元
のしつき
紅白蝶結びの水引
御中元
初盆・喪中のお中元
白無地の奉書紙
白い短冊
御中元
忌明け後に時期をずらして贈るお中元
白無地の奉書紙
白い短冊
暑中御見舞(御伺い)
残暑御見舞(御伺い)
項目 かけ紙 表書き
通常のお中元 のしつき
紅白蝶結びの水引<
御中元
初盆・喪中のお中元 白無地の奉書紙
白い短冊
御中元
忌明け後に時期をずらして贈るお中元 白無地の奉書紙
白い短冊
暑中御見舞(御伺い)
残暑御見舞(御伺い)

お中元を贈る時期が忌中に当たる場合は、忌明けを待って贈るのがマナーとされています。かけ紙は白無地の奉書紙か白い短冊を使用し、時期に合わせて『暑中御見舞』または『残暑御見舞』と表書きを入れて贈ります。

また、目上の方へ贈る場合は、表書きは『御見舞』ではなく『暑中御伺い』『残暑御伺い』と書きましょう。

お中元に掛けるのしについて、詳細はこちらのページで解説しています。

地域による初盆の習慣の違い

初盆は地域や宗派によって迎え方が異なる場合があります。

特に、沖縄県は時期や文化が特徴的で、時期もほかの地域と異なります。お中元は旧盆に贈るとされているほか、初盆を迎える際はお中元ではなくお供え物を贈ります。

ここでは、全国で迎える一般的な初盆と沖縄県で迎える初盆について比較します。

全国的な初盆と中元

全国的には、一般的なお中元の時期は梅雨明けから立秋とされていますが、初盆や喪中の場合でも通常のお中元として贈ることができます。その際、無地の奉書紙に表書きを『お中元』、時期がずれた場合は『暑中御見舞』または『残暑御見舞』と書きます。

初盆にお供え物を贈りたい場合は、かけ紙の表書きは『御供物』、水引は黒白(黄白・青白)の結び切りとします。

沖縄県の初盆と中元

沖縄県では、初盆のお中元としてお供え物を贈るのが一般的です。沖縄県のなかでも地域によって違いはありますが、初盆は本土のように大きな法要は行わず、家族・親族のみでしめやかに御願をします。

通常、沖縄県のお中元は旧盆(旧暦7月13日~15日)に贈ります。沖縄県で初盆に贈り物をする際は、かけ紙の水引は黒白の結び切りを使用し、表書きは『御供物』として贈ります。

初盆にお供え物としてお中元を贈るには

前述のとおり、相手が初盆を迎える場合でも、通常のようにお中元を贈っても問題ありません。また、お中元とお供え物を別々に贈る代わりにお供え物としてお中元を贈る方法もあります。ここでは、初盆を迎える方にお供え物としてお中元を贈る際の注意点や品物の選び方を紹介します。

初盆のお供え物としてお中元を贈る場合の注意点

初盆のお供え物としてお中元を贈る場合、かけ紙や表書きに注意が必要です。

かけ紙は、黒白で結び切りの水引を使用するのが望ましいです。ただし、関西の一部地域では黄白の結び切りの水引が付いたかけ紙を使用することもあります。

また、あくまでもお供え物としてお中元を贈るため、表書きにも注意します。表書きには、お中元ではなく『御供物』または『御供』と書きます。

初盆のお供え物として贈るお中元の選び方と費用相場

初盆のお供え物としてお中元を贈る場合は品物を慎重に選ぶことが大切です。お供え物には消えものと呼ばれる消耗品がふさわしいとされており、五供(ごくう)をもとに選ぶのが一般的です。

五供の項目と意味

【香】

線香のこと。仏様は香りを食べるといわれ、お線香を焚くことが供養になります。お線香の香りが人の心を浄化させるとも考えられています。

【花】

仏花のこと。仏の三大供養の一つで、故人が花の香りを楽しむと考えられています。花はお参りをする者の心も清く落ち着かせてくれます。

【灯燭(とうしょく)】

ロウソクの明かりのこと。仏教ではロウソクが世の中を照らす光と考えられ、重要なお供え物の一つです。ロウソクの明かりによって迷いがなくなるとも考えられています。

【浄水(じょうすい)】

水・お茶を供えること。飲み物は仏様の喉を潤し、参拝者の心を洗うという意味があります。水・お茶の代わりに、故人の好きだった飲み物にしても構いません。

【飲食(おんじき)】

食べ物を供えること。炊き立てのご飯やお菓子、季節の果物を供えます。自分たちと同じものをお供えすることで、仏様やご先祖様とつながるという意味があります。

お供え物は法要後に参列者で分けることが多いため、日持ちの長い個包装のお菓子や清涼飲料水をお中元として贈ると喜ばれます。

お供え物としてお中元を贈る場合、これらを参考に品物を選ぶことをおすすめします。

なお、品物を選ぶ際は、お供え物の費用相場を参考にしましょう。一般的に、初盆のお供え物の費用相場は3,000~5,000円です。故人と親しかった場合は1万円程度の品物を選ぶ方もいます。

お中元の費用相場については、こちらのページで解説しています。

初盆のお中元はより一層相手を配慮する心遣いを

初盆にお中元を贈る際は、のしや水引の種類、かけ紙の表書きに注意する必要があります。また、初盆のお供え物としてお中元を贈る場合は、相手が住む地域や宗派の習慣を確認したうえで、失礼のないように配慮して贈ることが重要です。

日頃からお世話になっている方が初盆を迎える年にお中元やお供え物を贈る際は、故人への敬意と遺族への心遣いを忘れないようにしましょう。

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