日常的なモチーフをこの上ない緻密さで描く
この作品でまず最初に気付くことは、描かれている果物がすべて「丸い」ということ。
赤系と黒系のブドウ、きんかん、そしてオレンジ。どれも丸い形状をしている。
さらに深掘りすると、3種類の果物にはそれぞれ縁起のいい意味を持っているという共通点がある。
ブドウは「豊穣」「富」「多産」、きんかんは「金運」「繁栄」、そしてオレンジ(みかん)は「家族の団欒」「幸福」と
いずれもが吉祥的象徴に位置付けられている。
そもそも丸い形状自体、始まりも終わりもないことから「永遠」を象徴すると考えられてもいる。
庄司氏がそれを意識して用意したモチーフかはわからないが、しかし何だか縁起物が揃っている。
デキャンタやグラスに注がれているのは芳醇な赤ワイン。そしてドイツのヴィンテージワインBlackbirdの
べライヒ ニアシュタインは深い味わいと香りが贅沢な白ワインだ。赤ワインと白ワイン、まさに「紅白」である。
さらに視覚的にもワインの赤と白いボトルが対をなし、デキャンタには華やかな金彩で「子孫繁栄」「長寿」を意味する
つたの模様が施されている。
洋画にそこまで縁起を担いだ日本人的解釈を求めるのはいかがなものかとは思うが、毎日観る絵ならば悪い気はしない。
最後に「皮が剥かれたオレンジ(みかん)」はプラスもマイナスも両面の意味を持ち合わせているが、
ここは「純粋さや無垢を表す」と解釈し“縁起物尽くし”としたい。

作品制作中の庄司氏(アトリエにて)

作品が納められる金色の木製ボックス額(イメージ)
日本でも大人気の写実作品
19世紀ヨーロッパの文学と美術において盛んになった芸術様式である写実主義。目の前にある物質を模倣し、その様子を正確に作品に反映する芸術の考え方である。芸術を見たときに「描かれた対象に近ければ近いほど優れている」という考え方が根底にある。(もちろん評価の基準はほかにもいろいろあるが)
日本でも2000年に入って以降この写実絵画が注目されるようになり、現在では“スーパーリアリズム”ともいわれ、大変な人気となっている。
個展を開くと購入権を抽選で選ぶほどの超人気作家もいるほどだ。
商品情報
- 品番1
- 0002-7548G

- 庄司 守
- 1947年 岩手県宮古市に生まれる。
1980年 東京セントラル油絵大賞展入選。
1982年 ブロ-ドウェイ新人賞展第3席受賞。
1992年 現代絵画TOKYO展出品。
今日まで全国有名デパートはじめギャラリーで意欲的に個展を開催



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