~ポールジローのフラッグ・シップ・ブランデー~
15年表記ですが、実際には20~25年以上の古酒を中心にブレンドしている、まさに“古酒の入り口”。ブドウ本来のフレッシュな味わいと程よい熟成感が絶妙で「極上ブランド」とも称されています。
■畑
ジロー氏の畑は、ブートビルと呼ばれる小さな村の周辺にあります。所有面積は35ヘクタール。彼はその一つ一つを毎回回り、自分の目で生育具合を確認しています。その丁寧な作業によって実るのは、傷も変色もない粒が揃った美しいユニブラン。全ての葡萄を手で収穫するのに2週間ほどかかると言います。グランシャンパーニュの土壌は石灰質。水はけがよく乾いた土壌が、酸味が高くアロマをぎゅっと凝縮させたブドウを生み出すのです。
■蒸留
蒸留時間は24時間。ジロー氏はベッドをすぐ横に持ち込んで、泊まり込みます。AOCの規定により、原酒の最終度数は70%~72%の間でなければなりません。規定をオーバーしないよう、30分ごとに状態を確認します。蒸留は収穫後から翌年の3/31までの期間にのみ許されていますが、この時期は寝る暇がないほど。第2次蒸留が終わると原酒は直接樽詰めされ、状態を落ち着かせてからセラーに運ばれます。ジロー氏が所有する蒸留機は2基。どちらも先代から引き継いだ、大切な蒸留器です。
■熟成
ジロー氏のセラーは築300年以上。熟成中に蒸発するアルコールによって壁や天井は黒ずみ、室内には眠っているコニャックのふくよかな香りが溢れています。熟成の過程でジロー氏がこだわっているのは湿度管理です。畑の土や自然に湧き出る水を利用して、自然な湿度を保っています。ここでも機械にたよらず、自然な状態でコニャックを寝かせることに重きをおくジロー氏。「良いコニャックを作るのは人じゃない、テロワールと時間だ。」と彼は語ります。
- ポールジロー
- ブランデーといえばフランス産が広く知られていますが、その中でもコニャック地方で生産されるブランデーは特に高い評価を受けています。総面積79,600ヘクタールの土地から生まれるコニャックは、芳香豊かなフランスを代表する蒸留酒として、現在でも老若男女を問わず広い世代に親しまれています。高級ブランデーとして昔から有名な銘柄のほとんどは、ここコニャック地方産のブランデーなのです。しかし、ワインがそうであるように、コニャック地方も6つの小さな地区に分けられ、ある地区は華やかでフレッシュ、またある地区はエレガントなライトボディというように、各地区で栽培されるブドウには個性があります。その中でも、最高峰として知られるのがグランシャンパーニュ地区。石灰質の土壌で栽培されるブドウは、アロマが凝縮された非常に良質なコニャックを生み、その良さは長期熟成をすることによって完全に開花するのです。そのグランシャンパーニュ地区に、今では残り僅かな貴重な生産者が住んでいます。その名はポールジロー。ジロー家は400年前からこの地に根ざし、代々農業を営んできました。1800年代の後半からコニャックの生産を始め、現在に至るまで高品質なコニャックを生み出し続けています。ジロー家のコニャックが貴重なのは、ジロー氏がコニャックに対して抱き続ける「コニャックは自然の賜物」という考えに集約されています。大手メーカーが機械化されているのに対し、彼は全てのブドウを一つ一つ手で摘み、品質を確認します。イーストを用いて時間を短縮した醸造ではなく、逐一ようすを確認しながらブドウを自然に発酵させます。また、一括して大量に蒸留するのではなく、片時も目を離さず樽に詰めるタイミングを計ります。彼自らが全ての工程を手掛け、膨大な時間と労力をかけながらていねいにコニャックを生産しています。「私がしていることは特別なことじゃない。代々続いてきたことをやっているだけさ」と彼は語ります。そして「常にコニャックと向き合うこと、自然に従って決して無理はさせないこと。これが一番大切なのさ」とも。
商品情報
- 品番1
- 0002-2557J
ユーザーレビュー
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