クリスタルム ピーター・マックス・ピノ・ノワール [2021]

南アフリカでも入手困難なカリスマワイン

ウォーカーベイのヘルマナス地方、ヤマル・アルデ・リッジに2007年に設立された家族経営の小さなワイナリーです。ピーター・アランは同地区のブシャール・フィンレイソンを運営するフィンレイソン家の第3世代で、2代目よりこの地域にピノ・ノワール、シャルドネを植えたパイオニア生産者です。伝統を踏まえつつも新境地を見出すべく独立し、2008年よりリリース。年産3万本強で、南アフリカのトップレストランやワインショップでも限定入荷しかしない入手困難なカリスマワインです。

ピーター・アラン・フィンレイソン氏は、「ワイン造りはブドウの樹から生まれたものをそのまま仕込むのであり、あらかじめ設定されたレベルを目指して加工するような造り方はしない」 という確固たる哲学に基づいてワイン造りをしています。もちろん収穫は涼しい時間帯に全て手摘みで行われ、醸造においては野生酵母による自然発酵を行い、瓶詰まで可能な限り不干渉主義を貫きます。全てのキュヴェにおいてSO2の使用は最低限且つ適正量に抑えられ、無濾過、無清澄で瓶詰されます。

2020年ヴィンテージに引き続き、華やかでエッジの効いた仕上がりです。アロマにはイチゴとルバーブがブラックベリーとトマトの葉、ブラックオリーブ、塩味のリコリス、特徴的なシャルキュトリーのようなスモーキーさが重厚さを加えます。口当たりはフレッシュで力強く、赤いプラムとサワーチェリーが際立った酸味と上質なタンニンに支えられています。すぐ飲んでも美味しいですが2030年超えても十分に熟成が可能なほど美しい酸があります。