
人間国宝や日本芸術院会員などの美術界の重鎮をはじめ人気作家や新進気鋭の若手など画家や陶工芸作家の作品のほか、
若き現代アーティストの作品など幅広いジャンルで「日本美術」を応援し作品を紹介してまいります。
JALアートサロンオリジナル作品やアートグッズなどを順次展開予定です。
広い観点から日本の美術を盛り上げてまいります。
[JALアートサロン]の題字は、世界的に著名なファッションデザイナーであり、
自身もアート作品を制作するコシノジュンコ氏の書きおろし。
同氏の作品も今後販売を予定しております。
1978年から22年間パリコレクションに参加。以降、NY(メトロポリタン美術館)、北京、スペイン、ベトナム、キューバ、ポーランド、ミャンマーなど世界各地でショーを開催。国際的な文化交流に力を入れる。オペラ「魔笛」や「蝶々夫人」、ブロードウェイミュージカル「太平洋序曲」(トニー賞ノミネート)、DRUM TAOの舞台衣装、スポーツユニフォーム、花火やインテリア等のデザインを手掛ける他、国内被災地への復興支援活動も行う。VISIT JAPAN大使、2025年日本国際博覧会協会シニアアドバイザー、文化庁「日本博」企画委員、文化功労者。2021年フランス政府よりレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ、2022年旭日中綬章を受章。
[JALアートサロン]は長く日本の絵画や陶磁器、
工芸品の取り扱いに関わり、
各界の作家との親交が深い見識あるアドバイザー・長坂氏の協力のもと多岐にわたる作品を選定、氏によるわかりやすい解説とともに紹介しています。
成城大学文芸学部ヨーロッパ文化学科卒。大学卒業後はメディア系企業に入社、アート事業部門を担う部署に配属。文化貢献として日本美術を応援すべくオリジナル企画の美術作品(絵画、版画、陶工芸品など)を多数プロデュースし発表。
現在は「日本美術の夢ある未来」を掲げアートディレクターとしてまたキュレーターとしてアートや美術に関するプロジェクトやイベント、商品企画などに携わる。
2024年より軽井沢からアートや音楽、文化を発信する『旧軽サロン』のエグゼクティブディレクターを務める。また今夏、FM軽井沢にてアート&カルチャーがテーマのトーク番組『サロン・ド・スカ』がスタート予定。
全国の窯元の陶磁器作品や木彫、ガラス、金工、漆などの工芸作家の作品をご紹介いたします。
日本の陶工芸界を代表する人間国宝や重鎮の作品をはじめ特別企画作品など他ではお求めいただけない
スペシャルな作品を展開してまいります。
「不断長久」「繁栄や長寿」の意味を持つ紗綾形文(さやがたもん)が花瓶全体に描かれ、その花瓶には松に竹、そして紅白の梅がたっぷりと活けられている。そしてよく見ると、皿の中央には、古来より神の使いとされ、幸運を運ぶ使者と考えられてきた白蛇が梅の木に絡まり、頭をもたげた優しい表情で描かれている。柿右衛門窯の長い歴史の中で初めて蛇の絵となります。
縁起ものが存分に描かれた2025年度版イヤーズプレートは、約400年の歴史を持つ柿右衛門窯において初めてづくしの作品である。
よい焼き物には雑念がない。創り手に雑念があるうちは名陶を生み出すことはできない。だから技と心を磨き続ける。この「名陶無雑」の境地を目指して、いまも努力を続けている最中です。 ―井上萬二
柔らかく面取りされた6つの面にはそれぞれ表情が異なる牡丹文が大胆に施されています。白磁の本体に牡丹の花が淡い緑色の釉薬で描かれた作品からは凛とした中にも穏やかさが感じ取れます。
轆轤による白磁の世界は端正な造形の美に尽きます。ゆえに、ともすれば「冷たく」感じる白磁から優しさや温もりを感じさせることができるのは、まさに萬二作品の真骨頂です。
昭和4年佐賀県生まれ。
17歳で柿右衛門窯に弟子入りし、初代奥川忠右衛門に師事。県立有田窯業試験場での勤務、米国ペンシルべニア州立大学の焼物の講師を経て、昭和46年に独立し、現在の井上萬二窯を開く。
平成7年重要無形文化財「白磁」保持者(人間国宝)に認定される。平成9年紫綬褒章受章、平成15年旭日中授章受章。活動は国内だけに留まらず、世界各国で多数の個展を開いている。現在、日本工芸会参与、有田町名誉町民。
― 人間国宝とは ―
重要無形文化財保持者の通称で「無形の技」を最高度に体得した人物に与えられる称号。陶芸や蒔絵、金工のほか織物や染色などの工芸技術関係者と雅、能楽、文学、歌舞伎などの芸能関係者に与えられる。
鈴木徹氏の『萌生』シリーズの作品。薄緑色と濃緑色の二つの釉薬を塗り分けることで草木が萌出る際の“瑞々しさと力強さ”を表現しています。緑は「自然、新鮮、若さ」といった生命の躍動を感じる色。青竹をも連想させられる本作は鈴木氏のアイコンといっても過言ではない作品です。
美濃焼の産地の一つでもある岐阜県・多治見の地で作陶を行う鈴木徹氏。美濃焼は、豊臣秀吉が晩年に築いた伏見城の地・桃山の茶人たちに愛された個性豊かな肌を持つうつわです。茶陶で名高い美濃焼は織部や志野などその明るい色彩と変化に富んだ姿で、まさに桃山時代に一世を風靡しました。
鈴木氏の作品には「織部釉」という釉薬を使用しているため緑色をしているのが特徴です。歪んだ形や剽げた意匠が特色です。鈴木氏の父親は、志野を追求した人間国宝の藏氏。しかし鈴木氏が選んだのは父親とは異なる緑釉。氏は「大好き」という織部釉の緑色の美しさを前面に出した作品を制作したいという思いから、織部の特色にとらわれることなく壺や花器、茶陶や酒器など幅広いジャンルで作品作りをしています。
1964年岐阜県多治見市生まれ。
祖父は釉薬の研究家、父は重要無形文化財「志野」保持者(人間国宝)の鈴木藏氏。
1991年第38回日本伝統工芸展入選(以降27回入選)1997年日本工芸会正会員になる。2003年第50回日本伝統工芸展「新人賞」受賞。2005年第1回菊地ビエンナーレ「大賞」受賞。2009年第3回菊池ビエンナーレ「奨励賞」受賞。2012年第32回伝統文化ポーラ賞「奨励賞」受賞。2015年第62回日本伝統工芸展「NHK会長賞」受賞。2016年「平成27年度日本陶磁協会賞」 受賞。2017年第64回日本伝統工芸展「緑釉花器」宮内庁買上げ
現在、日本工芸会正会員、同会東海支部の幹事長を務める
黄緑色から深い翠、そして柿茶色へと色の移りが美しい茶碗です。3色の釉薬を使っていることから「三彩」と名付けています。面取りされた風格ある佇まいに美しい三彩の釉調が相まって、茶味ある一碗に仕上がっています。
美濃焼の産地の一つでもある岐阜県・多治見の地で作陶を行う鈴木徹氏。美濃焼は、豊臣秀吉が晩年に築いた伏見城の地・桃山の茶人たちに愛された個性豊かな肌を持つうつわです。茶陶で名高い美濃焼は織部や志野などその明るい色彩と変化に富んだ姿で、まさに桃山時代に一世を風靡しました。
鈴木氏の作品には「織部釉」という釉薬を使用しているため緑色をしているのが特徴です。歪んだ形や剽げた意匠が特色です。鈴木氏の父親は、志野を追求した人間国宝の藏氏。しかし鈴木氏が選んだのは父親とは異なる緑釉。氏は「大好き」という織部釉の緑色の美しさを前面に出した作品を制作したいという思いから、織部の特色にとらわれることなく壺や花器、茶陶や酒器など幅広いジャンルで作品作りをしています。
1974年岡山県備前市生まれ。
父は重要無形文化財「備前焼」保持者(人間国宝)の伊勢﨑淳氏。
1996年東京造形大学彫刻専攻卒業。1998年渡米、ニューヨーク在住の陶芸家ジェフ・シャピロ氏に師事。2000年帰国後、父 伊勢﨑淳氏に師事。
2009年第二十六回「茶の湯の造形展」(田部美術館)奨励賞受賞(十二、十六年とも) 2012年第5回岡山県新進美術家育成「I氏賞」奨励賞受賞。2014年第十五回福武文化奨励賞受賞。2022年第六十五回日本伝統工芸中国展日本工芸会賞受賞。2023年 2022年度日本陶磁協会賞受賞
現在、日本工芸会正会員
やや大ぶりながら掌(たなごころ)にしっくりと収まる茶碗。釉薬や塗土などの技法は一切使わず、地元の伊部地区で採れる特殊な白土を焼き締めた作品です。表面に釉薬が垂れてできたように見える景色は、窯の燃料である赤松の灰が作り出したもので、白土に付くと白色に変化してできたものです。まさに自然味あふれたひと碗です。
備前焼の人間国宝・伊勢﨑淳氏を父に持ち、伝統的な備前焼を斬新なアイデアと造形で挑戦し続ける伊勢﨑晃一朗氏。氏の作品は、多くの陶芸家が活躍する備前焼においても一目見てそれとわかります。氏の古典的でもあり現代的な作風は、これからの備前焼を間違いなく担っていくであろう期待感に満ちています。
―備前焼―
岡山県備前市の伊部地区には現在も備前焼のたくさんの窯元が存在します。備前焼は日本を代表する六古窯(越前・瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前)のひとつとして2017年に世界文化遺産に登録されました。千利休や豊臣秀吉など安土桃山時代の茶の湯を愛した偉人たちによって茶陶器として広められました。こん日まで1000年の歴史と伝統を守り、そしてその時代時代の陶芸家たちによってさらなる進化と発展を続けています。
タイトルそのままに何かが絡まっている様子を表現した作品。きっと何か悩みがあったのだろう。しかし幸いなことにカラーは緑。緑の持つ「自然、癒し、安らぎ、平和」のイメージから、きっと幸せな悩みなのかもしれない。
【HEAD 23シリーズ】
この作品は2023年に制作したもので、【IN MY HEAD】シリーズの派生バージョンです。 ―いおり
『2022年に描いた【IN MY HEAD】では自分の内側を描くことで人の共通認識を探っていましたが、23年はたくさんの人や物と触れ合う中で外側から受ける影響を視覚化したいと思うようになりました。このシリーズではそれまでの人物の頭部を表していたフォーマットの形を全く違う形に変えることで心の状態を表現しています。』
感情をテーマにイラストレーションやグラフィックデザインで活動。またビジュアルデザイナーとしても活躍。
東洋大学社会学部社会心理学科中退後、2023年多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。
≪主な受賞歴≫
2022年Student Poster Confrontation2022入選、 2023年多摩美術大学優秀作品入選 、2023年 Pater`s Gallery Competitionn 佐藤直樹賞受賞
日本国内にとどまらず海外など現在多方面で活躍中の人気画家や個展での完売作家などの作品をご紹介します。
「JALアートサロン」のために描き下ろした作品をはじめ版画作品のほか写真家のフォトアートも。
バラエティ豊かなラインナップです。
新人デザイナーの登竜門「装苑賞」を最年少の19歳で受賞。
1978年パリコレクション初参加。北京、NY(メトロポリタン美術館)、ベトナム、キューバ、ポーランド、ミャンマー、スペインなど世界各地にてファッションショーを開催。国際的な文化交流にも力を入れる。
オペラ、ブロードウェイミュージカル『太平洋序曲』(トニー賞ノミネート)、DRUM TAOなどの舞台衣裳、スポーツユニフォームやエアラインの制服、またワーキングウェアなど多岐にわたりデザイン等を手がけるほか、国内被災地への支援活動も行っている。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 BUNNKA・教育委員。
2025年国際博覧会誘致特使。福島県「ふくしまクリエイティブクラフトアカデミー」初代校長。
TBSラジオ「コシノジュンコMASACA」(毎週日曜17時~)放送中。
平成29年度文化功労者顕彰。
2021年フランスで最も権威ある国家勲章「レジオン・ドヌール勲章」を受賞。
photo by 原田辰之
庄司守の描く静物画には葡萄が多く登場するが、そのいずれもが気品高く美しい。 そして葡萄をさらに崇高なものにしているのがテーブルにかけられたレースの敷物。 繊細で複雑、明と暗の光の表情を持つレースは、脇役でありながら主役級の存在感を示している。 シャインマスカットもレースも、ともに庄司氏の作品を代表するようなアイコン的存在。 本作は、氏のメインモチーフのみが描かれた王道を行く作品である。 年齢を感じさせない庄司氏の作品。写実絵画界の重鎮として今もなお精力的に制作活動を行っている。
東京生まれ。人気の「ballet series」をはじめ、人物の動きや表情の一瞬をとらえ、やわらかな色彩で表現される作品は繊細さと力強さが共存している。
14歳での渡欧を機に西洋人物画を専門としてきた作家だが、近年では日本画の素材を融合させた作品を発表し活躍している。
≪主な展示・受賞歴≫
2022年 musa2ART&DESIGN新人賞
2020年佐藤美術館連携企画「花をあなたに-画家からの贈り物」(日経本社ビル SPACE NIO )
神戸市教育委員会賞・リーガロイヤルホテル大阪展示・現代作家フランス展(フランス・リヨン)他
現在、武蔵野美術大学油絵学科4年次在学
1988年 東京生まれ
父は現代美術家、母はインテリアデザイナーという家庭で、幼少期から国内外のアートやデザインに触れながら育った
大学在学中の2011年に初個展開催以降毎年開催
2012年 成城大学文芸学部芸術学科 卒業
次のステージに進むときは、肩の荷を下ろす必要がある。次の世界を見つけなければならない。
― イマムラ
『eureka』(エウレカ)とはギリシャ語に由来する感嘆詞で、何かを発見したり発明したりしたことを喜ぶ時に使われる言葉。本作品は「新しい世界を発見するイメージで描いた」とイマムラ氏。
我々の周りにはまだ見ぬたくさんの未知の世界があります。その「未知の世界」をイマムラ氏は宇宙に浮かぶ惑星に見立てて描きました。地球のように見えるその惑星の中にカノジョは“何か”を見つけ、そして「エウレカ!」と心の中できっと叫んでいるに違いありません。
When we move on to the next stage, we need to take the load off our shoulders.We must find the next world.
1996年大分県生まれ。
幼い頃から絵を描くことが好きで、大学で2年間グラフィックデザインを学ぶ。その後、グラフィックデザイナーとして4年間企業に勤務した後、イラストレーターに転身。
デザイナー時代に身につけた配色や構図の知識を元にイラストレーションに昇華している。2023年10月、カナダのバンクーバーにて海外初個展を開いた。
君たちと会えなくなるのは寂しいが、私には見たい景色がある。
― イマムラ
飛行機の窓から外を見る“カノジョ”と空を見上げる“カレ”----。タイトルの『FRONTIER』は未開の地や新しい分野を指す言葉。まさにポジティブワードです。不安な気持ちを持ちつつも夢に向かって一歩を踏み出したカノジョ。雨が上がりかけて明るくなった空を見上げるカレ。夢や希望を持った若い二人の気持ちは上昇気流に乗るジェット機のよう。ストーリー性豊かな作品はイマムラ氏の真骨頂です。
I will miss you guys, but I want to see the new scenery.
花ののれんをくぐると、そこは素敵な別世界。
―髙井美香
満開のしだれ桜のその垂れた様子を「のれん」に見立てたとても風情ある華やかな作品。背景で照らす大きな月と月の光をも思わせる画面全体に散りばめられた金箔の片の輝きがさらに華やかさを増し、まさに「春の宴」といわんばかりの夜桜の一枚。横長の仕立てが一層豪華な雰囲気を醸し出している。
日本美術院(院展)に属し、個展やグループ展などを中心に活躍している髙井美香氏。氏の作品は日本画の正統を受け継ぎながらも、たおやかで繊細な画風をもって雅趣あふれるものである。そのモチーフは、花や風景をはじめ動物など多岐にわたり、静謐な美しさで多くの人を魅了している。
1966年、京都府生まれ。
1991年安宅賞、1993年東京藝術大学美術学部絵画科(日本画専攻)卒業、1994年平山郁夫奨学金賞、1995年修了製作(敦煌莫高窟壁画模写)台東区買い上げ東京藝術大学修士課程美術研究科(日本画)修了、1998年有芽の会出品作品法務省買い上げ、2000年有芽の会出品作品法務省買い上げ、2014年天香山桂林寺(京都府)天井絵図奉納
現在、日本美術院研究会員
重なり合う希望の光の中に舞う蝶。
―髙井美香
「美麗」という花言葉通り、美しく可憐に咲くヤマザクラの花の周りをひらひらと飛ぶ2頭のモンシロチョウ。まさに作品タイトルにもなっている『花の精』である。幻想的に描かれた背景がこの作品のタイトルを一層印象付けるものになっている。春の穏やかな空気をも感じられる温かみのある作品である。
日本美術院(院展)に属し、個展やグループ展などを中心に活躍している髙井美香氏。氏の作品は日本画の正統を受け継ぎながらも、たおやかで繊細な画風をもって雅趣あふれるものである。そのモチーフは、花や風景をはじめ動物など多岐にわたり、静謐な美しさで多くの人を魅了している。
風に揺れる風車のような花。ほのかな香りを乗せて。
―髙井美香
画面いっぱいに描かれた鮮やかな色をした2色のクレマチス。クレマチスの花言葉の一つに「旅人の喜び」というのがある。「旅人が快適な時間を過ごせるように」との願いから付られた花言葉とのことだが、実際にヨーロッパの宿ではクレマチスを玄関に飾って迎えるという風習もあるようだ。
日本美術院(院展)に属し、個展やグループ展などを中心に活躍している髙井美香氏。氏の作品は日本画の正統を受け継ぎながらも、たおやかで繊細な画風をもって雅趣あふれるものである。そのモチーフは、花や風景をはじめ動物など多岐にわたり、静謐な美しさで多くの人を魅了している。
満月の夢に映える一枝の紅色桜。
―髙井美香
春の朧月にくっきりと映える一枝の山桜。はらはらと舞う花びらが彗星(ほうき星)のごとく月の光を尾のように伴って落ちる様は、現実と非現実を同時に描写するストーリー性に満ちた髙井作品の面白いところ。
日本美術院(院展)に属し、個展やグループ展などを中心に活躍している髙井美香氏。氏の作品は日本画の正統を受け継ぎながらも、たおやかで繊細な画風をもって雅趣あふれるものである。そのモチーフは、花や風景をはじめ動物など多岐にわたり、静謐な美しさで多くの人を魅了している。
夢の中に現れた白象は幸福を運ぶやさしい象。
―髙井美香
「白象」は神聖な存在として世界的に有名だが、東南アジアを中心に特に強く崇められている。描かれている象も耳や頭の大きさ、形からアフリカ象ではなくインド象(アジアゾウ)であると思われる。比較的写実に近い描写の象の上方には土星や虹、音符が描かれ、木には非現実的で不思議な大輪の花が咲いている。すなわちその絵が空想の世界であることが読み取れる。まさに「夢の中」なのだ。作者の言葉にもあるように「夢の中の白い象は幸運の象徴」ともいわれている。家族愛が強いという象のその優しい表情と柔らかい空気感の画面からは穏やかで幸せな風が吹いてくるようだ。
日本美術院(院展)に属し、個展やグループ展などを中心に活躍している髙井美香氏。氏の作品は日本画の正統を受け継ぎながらも、たおやかで繊細な画風をもって雅趣あふれるものである。そのモチーフは、花や風景をはじめ動物など多岐にわたり、静謐な美しさで多くの人を魅了している。
凛とした純白は何色にも勝る。
―髙井美香
ストライプのビードロの花瓶に生けられた純白の薔薇。銀箔の貼られた画面に描かれた花瓶と白い薔薇は、赤いバラを描いた作品「薔薇 RED」と全くの対を成すかのようである。サインも箔押しで施されている。
日本美術院(院展)に属し、個展やグループ展などを中心に活躍している髙井美香氏。氏の作品は日本画の正統を受け継ぎながらも、たおやかで繊細な画風をもって雅趣あふれるものである。そのモチーフは、花や風景をはじめ動物など多岐にわたり、静謐な美しさで多くの人を魅了している。
タイトルの『8/9』は「8月9日」のこと。 8月9日の「その日の感情」「その日思ったこと、起きたこと」を作品で表現している。黄緑色は、緑色よりも若い葉や草を連想させることから爽やかな芽吹きの色としてのイメージがある。「若い」「青春」「フレッシュ」などの言葉に通じ、新しい始まりを象徴している色でもある。その黄緑色のHEAD部分は絡まるホースで描き表されている。新しい「何か」が始まった時、それがどんなことであっても結論や結果が出るまでには紆余曲折、思い悩み苦しむこともあるが、最後はいい結果が待っている、そんなストーリーを持った作品である。
タイトルの『10/8スキップ 』は「10月8日」のこと。 10月8日の「その日の感情」「その日思ったこと、起きたこと」を作品で表現している。 ターコイズブルーとショッキングピンクだけで表現された作品は爽やかで軽やか。 右肩上がりに描かれたホースのような紐が作る三つの輪っかは「ホップ、ステップ、ジャンプ」と理解。 まさにタイトルそのままに、この日は“スキップ”をしたくなるほどうれしいことがあったのだろう。 説明不要、ワクワク楽しくなるハッピーな作品である。
タイトルの『12月4日 テンション』は、12月4日の「その日の感情」「その日思ったこと、起きたこと」を作品で表現している。 ヘッドやボディに使われている濃紺色は、夜空や夜の海、そして宇宙をも連想され、 それらは第6感や直感に関わる場所でどこか神秘的である。 また日本の伝統色の一つとしても位置づけられ、格式高い色として知られている。 鎌倉時代より紺は『褐色(かちいろ)=勝ち色』として武士には縁起の良い色とされていた。 剣道の道着が濃紺なのはまさにこれに由来する。