信濃屋が現地訪問をして惚れ込んだおススメワイナリー -アメリカ編-

信濃屋が現地訪問をして惚れ込んだおススメワイナリー -アメリカ編- 信濃屋が現地訪問をして惚れ込んだおススメワイナリー -アメリカ編-

今回、私たちはアメリカへの訪問中に、心を奪われるような素晴らしいワインに出会いました。カリフォルニアの太陽が育んだブドウ、風土がもたらす深い味わい、そして涼しい気候が生み出す繊細な香り…これらのワインは、それぞれの地域の特性と生産者の情熱が見事に融合し、至高の一杯を生み出しています。この特別な体験を皆様と共有したいと考え、「カリフォルニア」「サンタ・バーバラ」「ソノマコースト」からピックアップしたワイナリーを紹介させていただきます。アメリカの豊かな自然と文化が育んだワインの魅力を、どうぞご堪能ください。特に厳選したおすすめのワインを取り揃えておりますので、是非この機会にお試しください。

Jalux

とは?

JALUXとはお客様に心豊かな生活をお届けする「生活提案企業」です。航空機部品や機材などの航空関連事業、保険、不動産などの顧客 サービス事業、そして生鮮品や通信 販売などの生活関連事業まで、幅広い事業展開を行っております。国内から海外までネットワークを広げるJALグループのメリットを生かし、食の楽しみをご提案しています。ワインに関しては、世界各地から輸入を行い、ホテル・レストラン・百貨店・専門店・通信販売会社・航空機内サービスなどに販売しています。「ジョセフ・ペリエ」「ビルカール・サルモン」「アンリ・ブルジョワ」「クロ・デュ・ヴァル」「シルヴァー・オーク」「エラスリス」など、高品質なブランド展開を強みとしています。

生産者紹介

Producer 01

Au Bon Climat オー・ボン・クリマ

生産地 |
アメリカ / カリフォルニア / セントラル・コースト / サンタ・バーバラ

「Au Bon Climat」とは「良いクリマ(テロワール)」という意味で、その頭文字から「ABC」の通称で親しまれています。アンリ・ジャイエ氏に師事した鬼才ジム・クレンデネン氏の生み出す繊細なワインは、当時では珍しいスタイルでしたが、一気に人気・注目を集めるようになりました。ワイナリーを立ち上げて間もない1989年、1990年と2年続けて、ロバート・パーカーより「ベストワイナリー・オブ・ザ・イヤー」に選出されています。三角形のラベルは「オー・ボン・クリマ」の象徴としてあまりにも有名。世界中にファンをもち、アメリカで最も有名なワイナリーの1つとなっています。

Au Bon Climat オー・ボン・クリマ
Au Bon Climat オー・ボン・クリマ

創設者であるジム・クレンデネン氏は2021年5月に他界、68歳でした。ニュー・カリフォルニア・ワインの新世代にも影響を与え、歯に衣着せぬ物言いと長い金髪で、ワイン愛好家から愛された野生児。早すぎる死を悼む声が世界中から寄せられました。現在は、ジム・クレンデネン氏が愛した息子のノックス・アレキサンダー氏がワインメーカーとして後を継ぎ、娘のイザベル女史がマーケティングを引き継ぎながら「オー・ボン・クリマ」の第2章が幕を開けています。

History / 歴史

1982年設立のワイナリー。1976年にカリフォルニア大学サンタ・バーバラ校法学部を卒業した後、ブルゴーニュとシャンパーニュで1ヶ月を過ごしたジム・クレンデネン氏は、法学を究めることよりも、ワインの道に進む決意をします。1978年からは、サンタ・バーバラのザカ・メサ・ワイナリーにて3年間アシスタントとして学び、1981年にはオーストラリア、フランスで修業を積みました。ブルゴーニュの神様と称されるアンリ・ジャイエにも師事し、ワインメーキングにおいて多大な影響を受けたと言われています。

Characteristics / 生産地の特徴

カリフォルニア南部、州の中で最も冷涼な地域のひとつであるサンタ・バーバラ。アカデミー賞を受賞した映画「サイドウェイ」の舞台になったことで一躍脚光を浴び、カリフォルニアを代表する産地になりました。カリフォルニアで唯一海から東西に続く山脈があり、海からの風や霧が内陸に流れ込むため、冷涼な気候が特徴です。冷涼な地域の為、ブドウは酸味を保ちながら完熟し、凝縮感や構造、ミネラルを併せ持つ素晴らしいワインが生まれます。オー・ボン・クリマは、サンタ・バーバラの中でも評価の高い「ビエン・ナシード」を中心に、サンタ・バーバラの中で評価の高いブドウからワイン造りを行っています。

この生産者のワイン一覧
Producer 02

Hirsch Vineyards ハーシュ・ヴィンヤーズ

生産地 |
アメリカ / カリフォルニア / ソノマ / ソノマコースト

1980年にデヴィット・ハーシュ氏がソノマコーストでも最も冷涼な地区の西ソノマに設立。当初はウィリアムズ・ セリエム、キスラー、フラワーズなどカリフォルニアのトップワイナリーにブドウを供給していた大地主でしたが、遂に2002年の自社ワインのファーストヴィンテージをリリースしました。シャルドネは2006年のリリース以降、他のワイナリーに売らず、全て自社ワインになっています。全米の有名レストランのプライベートラベルも作っており、前オバマ大統領も行きつけのレストランで愛飲しているお気に入りのワイナリーです。

Hirsch Vineyards ハーシュ・ヴィンヤーズ
Hirsch Vineyards ハーシュ・ヴィンヤーズ

ハーシュ・ヴィンヤーズの創業者であるデヴィット・ハーシュ氏は2014年にトラクター事故で大怪我を負ったことで、現在は娘のジャスミン女史がゼネラルマネージャー兼ワインメーカーを務めています。そのジャスミン女史が手掛けた「ラシェン・リッジ[2021]」がジェームス・サックリング氏とヴィノス誌から二誌同時100点獲得の快挙を果たしました。これは、カリフォルニア産のピノ・ノワールでは初の偉業達成となりました。

History / 歴史

創業者デヴィット・ハーシュ氏は、1978年にハーシュ・ヴィンヤーズとなる土地を購入しました。デヴィット氏は、1980年に最初のブドウ樹を植え、今ではソノマコーストで最も古いブドウ園の1つとなりました。1990年代初頭までに、このブドウ園はカリフォルニアで最も人気のあるピノ・ノワールとシャルドネのブドウの産地の1つとなり、ウィリアムズ・セリエム、キスラー、フラワーズなどのなどカリフォルニアのトップワイナリーにブドウを供給していました。2002年、22年間の栽培と農業に専念した後デヴィット・ハーシュ氏はワイナリーを建設し、自らワインを造り始めることを決意。72エーカーに及ぶ60以上の区画を所有し、2011年にはブドウ園をバイオダイナミック農法を開始。そして、2014年に全てのブドウ園でバイオダイナミック農法への転換を完了しました。サン・アンドレアス断層付近は土壌が多様。天気も移り変わりが激しいため、畑やヴィンテージによって違ったキャラクターが楽しめます。ハーシュ・ヴィンヤーズのワインは全てノンフィルター&100%フレンチオークの小樽で熟成。全て自社畑のブドウを使用しています。

Characteristics / 生産地の特徴

ソノマ郡で最大規模を誇るソノマ・コーストは、太平洋の影響を強く受け、ソノマの内陸産地よりも冷涼で特に西部は海岸からわずか数キロの場所に畑があるため、海風や霧の影響を強く受けるのが特徴です。その冷涼な土地を活かして造られる、ピノ・ノワールやシャルドネが高い評価を受けています。ハーシュ・ヴィンヤーズがあるフォート・ロスシービューは、2012年に新たなAVAとして認められた比較的新しいAVA。太平洋から内陸およそ5キロにある畑からは太平洋を眺めることができます。ハーシュ・ヴィンヤーズでは、生産者が頭を悩ませるブドウの病害とも共存しています。ブドウ被害を受けた樹は収量が減ってしまいますが、収量が自然に抑えられることでもたらされる凝縮感を表現したワインメイキングを取り入れています。

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Producer 03

Leviathan by Andy Erickson
リヴァイアサン by アンディ・エリクソン

生産地 |
アメリカ / カリフォルニア

リヴァイアサンは、カリフォルニア最高位の醸造家の一人、アンディ・エリクソン氏が2004年に設立したプライベートワイン。「ヴィンテージを現す最高のレッド・ワインを造る」という唯一の目的のため、アぺレーションに縛られず、カリフォルニア中の最高の畑をくまなく探し、最高のブドウのみを厳選。高品質なナパ・カベルネにも劣らない味わいとリーズナブルな価格の実現は、長年にわたるワイン造りの経験とブドウ栽培の知識を持つアンディ氏だからこそ成せる技です。

Leviathan by Andy Ericksonリヴァイアサン by アンディ・エリクソン
Leviathan by Andy Ericksonリヴァイアサン by アンディ・エリクソン

アンディ氏はカリフォルニア・カルトワインの頂点「スクリーミング・イーグル(50万以上の高級ワイン)」のワインメーカーも務めた経歴を持つ人物であり、2006年に就任すると翌2007年ヴィンテージにて久しぶりにパーカー100点に返り咲かせ脚光を浴びました。その後もマヤを擁するダラ・ヴァレでも幾度となく100点を獲得。カルトワインと呼ばれるそうそうたるワイナリーの醸造家を務め、現在もダラ・ヴァレ、マヤカマス、ト・カロン・ヴィンヤードなど、市場価格5万円を下らないプレミアムワインのコンサルタントを多数務めています。

History / 歴史

アンディ・エリクソン氏はUCデイヴィスで醸造学を修め、カリフォルニア・チリ・アルゼンチン・南アフリカで修業を積みました。アンディ氏が醸造家のキャリアをスタートさせたのはハーラン・エステート。2001年にはスタッグリンでワインメーカーに任命され、2003年に妻のアニー・ファヴィア女史(栽培家)と二人のブランド、ファヴィアを立ち上げるまでスタッグリンに在社。ファヴィアに並行して2006年から2010年末までハイジ・バレットの後任としてスクリーミング・イーグルを手掛け、コンサルタントとしては現在ナパ・ヴァレーのオーヴィッド、ダンシング・ヘアー、ダラ・ヴァレ、マヤカマス、アリエッタ、マルシアーノを担当しています。過去にはスポッツウッド、スタッグス・リープ・ワイン・セラーズ、ニュートン・ヴィンヤードに関わり、現在までナパ・ヴァレーのワイン産業で500以上のワイン・ブランドの育成に関わってきました。

Characteristics / 生産地の特徴

今やワインの銘醸地となったカリフォルニアワインを一躍有名にした大きな転換期となったのが、1976年の「パリスの審判」以降のことです。それまでワイン産地の頂点として君臨し続けていたボルドーワインに勝利し、世界にカリフォルニアワインの名を知らしめました。そんなカリフォルニアワインの特徴は、日照に恵まれ、ブドウの成長期が安定して長く、気候や地勢によってさまざまなブドウ品種を栽培可能であることです。主なワイン産地は5つに分類されます。中でもナパ・ヴァレーやソノマは上質なワイン産地として有名で、高級ワインが多く造られています。海岸線では、海からの冷たい風や霧が畑を冷やすため、冷涼な気候に適したシャルドネやピノ・ノワールで成功を収め、内陸の畑では、カリフォルニアの強い日差しを受けてカベルネ・ソーヴィニョンやメルロが完熟します。土壌も、砂、粘土、ローム、花崗岩、火山灰、海底土壌など多様性に富んでいます。そのため、カリフォルニア州全体のブドウを網羅したワインは、カリフォルニアの長所を兼ね備えたワインと言えるでしょう。

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