フレデリック・マニャン ヴォーヌ・ロマネ V.V.［2018］

D.R.Cよりルロワ派な生産者

ブルゴーニュの多くの造り手が「フレデリック・マニャン」の成功を羨んでいます。同時に近年のワインの大きな変化に驚いています。1代でドメーヌを築き上げたシャブリの重鎮「ジャン・ マルク・ブロカール」も「フレデリック」の仕事と情熱を絶賛。「フレデリック」は全てのブルゴーニュの畑、区画、そして所有者まで知っている。毎日、畑に出て自分の足で条件に合った畑を探し出し、所有者と交渉するということを10年以上繰り返してきた。彼等は畑の所有者から委託を受け、栽培チームを派遣し畑の管理を全て自分達で行う新しい形のネゴシアン。書類上はネゴシアンだがドメーヌと変わりない仕事をしている。と「ジャン・ マルク・ブロカール」は称賛しています。

ルロワのワイン造りを理想とし、ルロワから栽培責任者が移籍。ルロワ流の栽培法を導入しています。濃厚から繊細で伸びのあるブルゴーニュに変化を遂げました。10年以上前から有機栽培を取り入れ、太陰有機法に従った栽培や醸造を行ってきました。最近の「フレデリック」はより自然で人為的介入を少なくする方向に向かっています。「D.R.Cよりルロワが好き。1点の汚れもない完璧に整理整頓されたワインよりも、欠点があっても伸びやかで定規で測れないワインが好き」と語るように通常、春にブドウ房が形成され始めるとツルの先端を切り落とし、ツルを伸ばす為に使う養分をブドウ房に使わせるようにしています。ブドウの生育を促す栽培法でほぼ全ての造り手が導入しています。ワイン造りは造り手の趣向やトレンドを極力排除した自然な形でありたい。醸造はグラン・クリュもACブルゴーニュも基本的に変わらない。「フレデリック」はそう信じて今日も畑に向かいます。

標高230m のLes Chalandins(レ・シャランダン)など3区画、面積0.9ha の畑。泥灰岩を含む粘土石灰質。平均樹齢は55年。ミランダージュと呼ばれる古木特有の小粒のブドウのため収量は40hl/haと非常に少ないのが特徴です。トリュフやチョコレートのような深く優雅な香りと、バランス良く調和した優しい果実味はヴォーヌ・ロマネでしか成し得ない優れた個性です。