サンテミリオンに位置するシャトー・ラルシ・デュカスは、グラン・クリュ・クラッセに格付けされる、長い歴史と実力を持つシャトー。 近年、品質の向上が目覚ましく、「気品と力強さを備え持つワイン」として、各ワイン評論家から高評価を得るのみならず、多方面から注目を集めています。
1893年、高級ワインの愛好家だったラバ家当主ヘンリ・ラバがシャトー・ラルシ・デュカスを購入しました。1990年から、ロレアル社の支配人でサンテミリオンのワイン組合幹事だった息子のジャック・オリビエ・グラシオが経営者になり、2002年からはパヴィ・マカンを経営しているニコラ・ティアンポンへ管理が一任されるようになりました。このような改革はワインの質にも現れてきており、比較的リーズナブルな価格で気品と力強さを備え持つワインとして、注目度が急上昇しているのです。
畑は、「プラトー・ド・サンテミリオン(サンテミリオンの台地)」に位置する、シャトー・パヴィのブドウ畑に隣接しており、秀逸なテロワールの恩恵を受けています。
収穫量は少なく抑えられており、2009年には1ヘクタールわずか25ヘクトリットルしか収穫されませんでした。ブドウ栽培には、肥料や化学除草剤は一切使用しない有機農法を採用しています。彼らのワイン造りは、伝統的な手法と革新的な技術の組み合わせによる、テロワールの特徴を最大限に生かしたワイン造りを哲学としています。
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PP:95点 予想される飲み頃:2015年~2035年)
“グラティオ家が長い間所有していたこの偉大なテロワールは、ニコラ・ティエンポンとステファン・ドゥレノンクールのワイン造りにインスピレーションを受け、命を吹き返した。2012年(メルロー83%、カベルネ・フラン17%)は、インクのように濃く、青みがかった紫の色調で、ブラックラズベリー、ブラックチェリー、スグリ、リコリスの甘く豊潤なノーズを感じる。フルボディで雷に打たれたかのような衝撃的な味わいだ。アルコール度数14.5%で、主に石灰岩の土壌を持つ南向きの急斜面にあるブドウ畑の特徴を表している。成熟しており、このヴィンテージの中の傑作のうちの1つである。華やかで混じり気のない、濃厚で長い余韻が特長だ。今後20年は飲み頃が続くだろう。”(2015年試飲)
『218, The Wine Advocate』より抜粋訳
商品情報
- 生産国
- フランス
- 生産地域
- ボルドー
- アペラシオン
- サンテミリオン・グラン・クリュ
- 格付け
- 第一特別級B