シャトー案内
かの有名なムートン・ロートシルトが所有するメドック格付け5級シャトーです。
“バロン・フィリップの三男”とも呼ばれており、ムートン・ロートシルトとポンテ・カネに挟まれた素晴らしいテロワールで造られています。「小さなバッカス」が描かれている可愛らしいラベルも人気の1つです。
「バッカス」とは、ギリシャ神話に登場するお酒の神様です。このバッカスを模して17世紀後半に作られたアンティーク人形をオーナーであったバロン・フィリップ男爵と男爵夫人が旅行中に見つけて、一目惚れして購入したそうなのですが、1988年にバロン・フィリップ男爵が亡くなった後、一人娘であったフィリピーヌ女史がシャトーを継ぎ、ダルマイヤックと名前を変えた際、ラベルにこのバッカスの絵を使用することにしたのです。2人の思い出の品をラベルに残すとともに、いつまでもお酒の神様に見守られますようにという思いが込められているのです。
ワイン自体は近年その評価を上げていて、高品質で安定的なワインを生産しています。それもそのはず、現在のワイン醸造はバロン・フィリップ社の“シャトー・ムートン・ロートシルト”の醸造チームと同じスタッフが行っており、ダルマイヤックの熟成にはムートン・ロートシルトで3年間使用した樽を使用しています。ワインファンとして注目して損はないワインです。
2009年ヴィンテージ PP90点(飲み頃:2019~2029年)
中程度~深みのあるガーネット色で、鮮やかな赤や黒系果実のジャム、お香、土、乾燥ハーブがグラスから湧き出るように香り、赤肉のドリップがかすかに感じられる。ミディアムボディで、しっかりとしていて、口の中で噛みごたえがあり、熟成した風味豊かな果実味が口中を満たしてくれる。フレッシュで生き生きとした骨格があり、後味にはハーブのニュアンスが漂う。