シャトー案内
メドックで異彩を放つ存在であるコス・デストゥルネル。初代のオーナーであるデストゥルネルは、インドで売れ残って持ち帰ってきたワインを「インド帰りのワイン」として販売して話題となったり、醸造所をパゴタ(寺院)風の作りとしたりと、画期的なアイディアの持ち主でした。
その後、オーナーは変わっていきましたが、ワインの品質を落とすことはなく、常に1級シャトーに肩を並べるほどの品質を維持してきました。今日では「スーパーセカンド(1級並みの品質をもつ2級)」の一つとして、再注目されています。
そのブドウ畑は、昔の言葉で“砂利の丘”を意味する「コス」という場所にあり、眼下にはすぐ隣にあるシャトー【ラフィット】が見渡せます。傾斜がきつ目のその丘は、一目見ただけでも、排水性が高く、凝縮されたブドウが出来ることは容易に想像できます。また、丘の下部には、表土が薄くてすぐ石灰岩の層に到達する地層があり、ここには40%と高いの比率を占めるメルローが植えられていて、このシャトーの特色にもなっています。
このシャトーのワインは、エレガンスな香りとサンテステフらしい力強い味わいをもち、オフビンテージでも品質の高さに定評があるため、安心感があります。またサンテステフのワインらしく、しっかりとタンニンを含んでいるため、かなり寿命が長いのも特徴です。ハズレのないオールド・ヴィンテージを探している方には、ぜひオススメしたい逸品だと言えるでしょう。