空港の保安検査場(機内持ち込みの手荷物検査を受ける所)で、バッグの中に入れていた飲みかけのペットボトルをチェックされたという方は多いのではないでしょうか。喫煙者の方で、ライターを2つ以上持っていて1つだけしか持ち込めなかったという方もいるかもしれませんね。ここでは、国内線の機内持ち込み制限品について確認してみましょう。
(2017.03.09初稿掲載・2022.08.31更新)
飛行機を利用する際、搭乗前に必ず行われる保安検査。金属探知機などによるボディチェックのほか、機内持ち込みの手荷物をX線検査します。この時、手荷物の中に機内持ち込み制限品が入っていると、現物を確認の上、所有権を放棄して廃棄するか、預けられるものであれば手荷物カウンターに戻って預けることになります(さまざまな条件によります)。
航空機の飛行中の安全を確保するために、いわゆる「危険物」の持ち込みが禁じられています。では危険物とはどのようなものでしょう?
航空法では、航空機の安全運航を確保するため、危険物の航空機内への持ち込みや預かりの禁止を規定しています。主なものとして、「爆発の恐れがあるもの」「燃えやすいもの」「人に危害を与えたり、または他の物件を損傷するおそれがあるもの」が該当します。
例えば、花火は機内持ち込みも預けることもできません。爆発や引火の恐れがあるためです。ハサミやカッターは、機内持ち込みができません(手荷物として預けることは可)。テロやハイジャックなど、人を傷つける行為に用いられる恐れがあるためです。
危険物に該当する具体的な例は、各航空会社のホームページや国土交通省のホームページで紹介されています。意外なものが機内持ち込みできないケースがあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。
うっかり機内に持ち込んでしまいがちな持ち込み制限品をいくつかご紹介しましょう。
「電子タバコ」は機内持ち込みOK
最近利用者が増えている「電子タバコ」。これは以下の条件を満たす場合は、機内へお持ち込みいただけます。
・バッテリーはリチウム電池の場合、リチウム含有量2g以下であること。
・リチウムイオン電池のワット時定格量が100Wh以下であること。
・誤作動防止のため個別に保護すること。
なお、預け荷物に入れておくことはできません。
機内では、使用はもちろん、充電もできないのでご注意を。
前述のクレベリンなど亜塩素酸ナトリウム水溶液を発生しない(含まない)化粧品や医薬品類(医薬部外品)に分類される消毒剤や除菌剤(アルコール消毒剤を含む液体・ジェル・スプレー)は、「1容器あたりの容量または質量が0.5Kgまたは0.5リットル以下」であり、かつ「1人当たり2Kgまたは2リットル以下」の条件を満たす場合に限り、お持ち込み・お預けともに可能です。
保安検査場で何度も検査を受けるなど時間がかかってしまうと、他の搭乗者にも影響が出ます。できるだけスムーズな保安検査ができるよう、機内持ち込み制限品を事前に確認し、必要であれば手荷物カウンターで預け荷物にするなど、あらかじめ対応しておきましょう。
ここでは国内線について書きましたが、国際線の場合は機内持ち込みにさらに厳しい制限が設けられています。それぞれの国や航空会社によって制限内容も異なりますので、海外へ渡航する際は、特に事前確認を怠らないようにしましょう。
※紹介した内容は2017年2月に作成、2022年8月に更新したものです。機内持ち込みや預け荷物の制限については、随時変更が加えられます。ご利用の航空会社や国土交通省からの情報を確認することをおすすめします。